いずれ誰もが我が身のこととして降りかかってくる介護の問題。介護は家庭内のこととして軽視されがちですが、実際に行うとなると大きな苦労を伴うものです。体力的にも経済的にも大きな負担を家族で抱え込むことになってしまいます。

介護を軽く考えずに、しっかり覚悟をしておくことが重要になります。覚悟とは、自分がすべてを負うという事ではなく、自分にできる程度以上のものはあきらめるという事です。場合によっては専門家の手を借りたほうがスムーズに進むこともあります。そこを家庭内だけで抱え込んでしまうことで、問題も大きくなってしまうことがあるのです。ある程度介護の可能性が明確になった時点で、使えるサービスや事業者について調べ始めておくことをお勧めします。あらかじめどういったものが利用可能かを知っておくだけでも気が楽になることも多いものです。

できることならば、家族が仕事を辞めずに面倒を見られる体制が作れるとよいでしょう。支える人数が少ない場合は、介護施設の利用という事も考えておきましょう。長期入所するというだけではなく、短期の入所という形で利用することもできます。仕事の多い時期、休みがとりにくい時期などはそういった形で預かってもらうという事も一つの方法です。仕事を辞めてしまうと、再就職は非常に難しくなり、将来的に残された家族が生活に困窮するという事にもなりかねません。そういったことを防ぐために介護する側も、される側も、プロの力を借りるという事を前向きにとらえて検討していくことが必要になるでしょう。